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2022/05/26【レポート】ローズクリエイター木村さんとめぐる春バラガーデンツアーを開催しました
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春バラが満開となった5月18日(水)、22日(日)、名作バラの数々を生み出し、いばらきフラワーパークのバラの育成監修に携わる育種家 木村卓功さんによる春バラガーデンツアーを開催しました。
日本で唯一、県花がバラである茨城の地で、多くの人々から愛され続きてきたバラの豊かさ、そして進化を感じてほしいと、園内での育成・指導に奮闘され、パークオリジナルの「ユイット・カンパーニュ」の生みの親でもある木村さん。
バラの歴史から品種選びについて、そして育種家としてのこだわりなど、幅広くバラについて熱い思いを語っていただきました。
ガーデンツアーは、バラの品種園に囲まれたアトリエの温室で、木村さんの講演からスタート。
第二次世界大戦後、暗い世界でバラが求められて全盛期を迎えたものの、香りや色、花数など、様々な要素が求められて、バラは弱くなってしまいました。
近年は、環境や人にやさしいバラを求める潮流となっています。
長い歴史が築かれてきたバラの種として考えると、強く生き残れるものを後世に残したほうがいいということで、木村さんの育種は無農薬で行い、毎年10万粒もの新たなバラの種まきをするそう。
芽が出たうち7000~8000品種を残して、そこから何年もかけて育て、新たな種が誕生するまでは、それこそ万に一つの奇跡といえます。
育種とは一人でできるものではなく、色んな人の仕事を一段高める挑戦であるとのお話をいただいたあと、木村さんと園内のガーデンツアーに出発しました。
ガーデニングスタッフも同行し、園内のおすすめエリアや見どころ、バラの管理についてご紹介しました。
フラワーパークのバラテラスに植栽されたバラは、病気に強くサステイナブルに配慮した、次世代のバラといえるような品種がメインとなっています。
「2年目にして、これだけたくさんの蕾をつけて、バラが立派に成長しているのは管理が行き届いているおかげ」と木村さんよりスタッフにとっては、うれしい評価もいただきました。
「色、香り、咲き方など、ぜひ見た目の美しさだけでなく、育てやすさや咲いているときの状態もよく見て、バラを選んでほしい。いばらきフラワーパークは、テーマごとにきれいに植えられて、何回も楽しめる。ぜひ秋の咲き方の違いや色の深みを感じてほしい」と木村さん。
過去のバラから現代の育種にバトンを引き継がれ、現在進行形でバラの歴史を作られている木村さんと巡るガーデンツアーは贅沢なひと時。
バラの品種プレートにはQRコードがついていて、アクセスするとバラの育てやすさや木村さんのコメントを見ることができます。
ぜひ見ごろを迎えた美しさバラを見にいらしてください。
「昭和のバラでとても美しいバラ」と木村さん絶賛の紫雲
昨年SNSなどで人気となった木村さんのバラ「ブルーグラビティ」は色別エリアの青エリアに。
色別バラの向かいにあるシュラブローズは、子どもがかくれんぼして遊べるようなイメージで作られたエリア
緑のバラ、エクレールはマーケットでも大人気
レストランエリアには無農薬でも育つような丈夫なバラが植栽されています。